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2001.11

惑星地球を守る為の25箇条


25 ways to save the planet!

あなたのライフスタイルの「グリーン度」をチェック

数百年前まで、我々の祖先は地球の自然環境に殆ど影響を与える事なく暮らしていました。従って彼等は生活の痕跡をあまり残す事なく、現代の考古学者達を困らせる事になっています(尤も、原始人もマンモスやサーベルタイガーの絶滅に一役買った様ですが…)。

一方、現代の我々は、明日と言う日の事など考えてもいないかの様に天然資源を燃やし、地球環境を汚染し続けています。子孫達から、「我々の先祖は子孫の生活環境の事を考えなかったのか」などと言われない為にはどうすれば良いのでしょうか。

その究極の回答は、文明が出現する以前数百万年に渡って地球環境が維持されていた様に、自然の営みの範囲内で自然そのものと共に生きる事です。

以下の各項の内、幾つかは簡単に実践できる筈です。別な幾つかは農村の居住者には容易ですが、集合住宅の居住者には難しいかも知れません。それが逆になる項目もあるでしょう。その為にこそ25項目もあるのであり、可能なものを選択して実践するだけでも良いのです。どの項目も、家庭、学校、職場の全てで実行可能な事ばかりです。なお、厳しい戒律的なものでは長続きはしないので、楽しみながら実践する事も大切です。既に実践している項目が幾つあるか、これから実践できる項目は幾つあるか、数えてみて下さい。



エネルギーと住居

  • スイッチオフ!
    必要のない照明や家電品の電源は切る。液晶表示も電力を消費するので、不要な時には切る。
  • 断熱で省エネ
    家屋の気密、断熱、二重窓、ベランダ、サンルーム、その他省エネルギー機器、例えば省エネ電球などの採用を心懸ける。これらの装置は預貯金の利息よりも確実に効率的だし、公的助成も整備されている。エネルギー診断も有効である。
  • 暖房の設定温度は低めに
    暖房には燃費効率の良い機器を使う。また、健康に差し支えない限り、設定温度を二目盛下げる。熱源は、一般にガスが最も効率が良く、石炭や電気は避けるべきである。もし、新たにガスセントラルヒーティングを導入するならコージェネレーション型やオンデマンド型がより効率的である。
  • 環境に配慮した建材を使う
    建築やDIYには環境に良く配慮された建材を使用する。これにはCATのリソースガイドが一助となる筈である。
  • エネルギー診断を実施する
    住宅の購入に当たってはエネルギー診断を受ける。場合によっては1000ポンドの節約が可能となる。
  • 太陽熱温水器の活用
    できれば太陽熱温水器を使用する(DIYで500ポンド程度)。概ね2〜3年で費用回収が可能で、それ以後の節約分は利得となる。


交通

  • 移動は最低限に
    不要不急の旅行は控える。自動車は共有・共用する。外出の際は公共交通機関を利用する。もし可能なら、職場や学校は近隣にあるのが望ましい、或いは在宅勤務が望ましい。
  • 自転車を利用する
    とにかくできる限り!
  • 飛行機の利用は控える
    人の移動に伴う環境汚染の最たるものである。


買物

  • 過剰包装の品はボイコット
  • 遠い国から輸送されて来た食品はボイコットし、地元産品を愛用する。食品を輸送する為に費やされるエネルギーの量を意識する事。
  • 最も環境に配慮した商品を選ぶ − 特に洗剤と漂白剤。メーカーの理不尽な主張に注意する事。
  • 三つのR − 再利用(re-use)、修理(repair)、循環再生(recycle)を常に心懸ける。古くなった物は別の用途を考える、壊れたら修理する、どちらも不可能なら循環再生(リサイクル)する、と言う要領がより経済的だし、どう間違ってもゴミ処分場に送るよりは遙かに良い。(CATのリサイクルリソースガイドが参考になる。)
  • 品物の選択は賢く、エネルギー消費の少ない物を選ぶ。古い物も長く使う様にする。複雑な工業製品はその生産に最も多くのエネルギーが費やされる。これは自動車についても該当する。
  • 投資をする余裕がある場合は、倫理的に妥当な金融商品を選ぶ。
  • 趣味や娯楽は遠方への移動や買物の必要がないもの(例えばスポーツ)にする。


食生活、健康

  • 新鮮な野菜や果物の摂取を心懸け、できれば肉は避ける。蛋白質は、穀類、豆類、牛乳その他の乳製品から得る様にする。
  • 節水に心懸ける。
  • できれば台所のゴミは堆肥にして使う。不可能な場合は、生ゴミは庭や市民農園の使用権と共に他の人に譲り渡す。但し、自治体によっては生ゴミと堆肥の回収・分配制度を確立している。
  • 地場の無農薬食品を安く入手できる共同購入組織を探して参加する。これは決して後悔しない行動である。
  • コンポストトイレ(汲み取り式便所)の導入と人糞堆肥の利用に取り組む。また、風呂や洗濯機の廃水の再利用に取り組む。
  • 自分自身の健康に注意する − 適正体重の維持、適度な運動、医薬の適切な利用。


行動

  • 地域社会への貢献に努める。地元のパーマカルチャーグループやLocal Economic Trading Systemsに参加し、残された自然を乱開発から守る。
  • 多くの人が力を合わせないとできない事があるので、地域または全国規模の圧力団体に参加する。例えば、Friends of the Earth、交通利用者団体、動物保護団体、Earth First、Greenpeace、WWF、Oxfam、the World Development Movement、そしてCATなどが考えられる。
    • 訳注:
      ここで例示された団体には日本では特別視されているものも含まれているが、全てそのまま掲げた。なお、他の文献から明らかであるが、CATは過激或いはヒステリックな運動を奨励しているわけではない。
  • 四つ目のR、則ち畏敬の念(respect)を忘れない事。これは全世界の人が心懸けるべき事であり、そこから調和のある生活が実現する。


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